携帯電話回線経由で複数台のPCを会社にVPN接続する方法
よくお客様から「展示会の会場で会社のサーバにVPN使いたいのだけれど光回線ないと無理でしょうか?」という問い合わせあります。VPN接続をすると、出張先のパソコンを仮想的に会社のLANに接続した状態にできるので、安全にデータの送受信ができるからです。
答えを先に述べると、携帯電話のネット回線を使って可能です!
展示や即売会、イベントなどで会場にパソコンを持ち込むことが多いと思います。そのときに、会社のパソコンやファイルサーバなどにアクセスしてデータをダウンロードしたり、イベントの業務報告をするために会社の営業管理システムにログインしたい場合もあります。出張先で営業管理システムに接続して、業務報告をしたい場合もあります。
そのときに、パソコンを携帯電話回線にてインターネットに接続したときに、「出先のパソコンから会社のサーバやシステムにVPN接続したい」というものです。
パソコン1台であれば、パソコンにVPNを設定すれば良いです。しかし、複数台のパソコンをVPN接続したい場合は、そうはいきません。
その場合は、次の図のように、携帯電話回線に接続可能なVPNルーターを用います。
当社のお客様で、年間数回行なわれる外部会場でのイベントで、VPNルーターを外部会場に持ち込んで携帯電話回線を経由して本社のサーバにVPNで接続し、運用して見えます。
携帯電話回線でVPN接続する方法
出先のパソコンを携帯電話回線にて、会社の回線にVPN接続する方法をご説明いたします。
1.データの受ける場所(会社側)を構築
会社は光回線を契約していると思います。そこに、VPNルーターを導入するなどして、拠点間VPNを構築するのと同じ要領で、VPN環境を構築します。
VPNルーターの設置・設定は、当社のような代行業者にお任せください。
2.携帯電話の使い放題SIMを契約
携帯電話のインターネットの使い放題契約をします。使い放題を契約する理由は、VPN接続で大量のデータの送受信をすることが多いので、固定料金でないと通信費が高くなる場合があるからです。VPNの利用が短期間であれば、使い放題の契約は必要ありません。
使い放題の契約は、キャリアによってはパケット量の制限がかかる場合があります。特に格安SIMでは制限がかかりやすいです。そのため、大手キャリアでの契約をおすすめします。
もし、制限がかかってしまったら、VPNの回線速度が著しく遅くなってしまい、業務に支障が出てしまいます。
3.拠点間VPNを構築
携帯電話のSIM対応のVPNルーターを利用して、携帯電話のネット回線を使って、拠点間のVPNを構築します。
但し、携帯電話側は基本的にグローバルIPアドレスやDDNSが使えなので、携帯電話側から会社側のVPN拠点を呼び出すように構築します。
ただし、最近は携帯電話でもグローバルIPアドレスの持てるものもあるそうです。その携帯電話を用いた場合には、会社側のVPN拠点から携帯電話側を呼び出してVPN接続することもできます。
携帯電話回線に接続可能なVPNルーターの選び方
VPNルーターにはいろいろな種類があります。VPNルーターを携帯電話回線に接続する場合は、もちろん携帯電話回線に接続可能なVPNルーターを選びます。
一昔前のVPNルーターは、携帯電話のSIMが差し込まれたUSBの通信ドングルを利用して、インターネット回線に接続していました。そのUSBの通信ドングルを、VPNルーターのUSBポートに差し込んで、インターネット回線に接続していました。
現在では、VPNルーターの機種によっては、直接SIMを入れるタイプが発売されています。SIMを差し込めるVPNルーターを選ぶときは、4G回線用か5G回線用かといった具合に、対応しているSIMがあるので、ご注意ください。
携帯電話回線によるVPN接続の回線速度は?
携帯電話回線によるVPN接続の回線速度は、携帯電話の接続場所やキャリアの種類にもよりますが、大手キャリアの4G回線で10Mbps~30Mbps程度の速度は出ます。この程度の速度ですと、VPNでのデータの送受信が重く感じることはないはずです。
出先に設置したVPNルーター1台に、3~4台のパソコンを繋いでも、VPN回線の通信速度に支障はないと思います。
当社ではVPNの設置代行サービスをご提供しています。イベント会場などの外部で、複数台のパソコンを会社のパソコンやファイルサーバ、NASなどにVPN接続したい場合は、ぜひ当社にご相談ください。ご使用方法や活用方法も丁寧にお教えいたします。
VPN接続のことならオピフィクスにお任せください。