IP電話の活用法

IP電話とは

電話が便利に安くなる!?IP電話の活用法

IP電話とは、インターネットの通信を用いた音声パケットによる電話のことです。

音声パケットとは、アナログの音声データをデジタル変換し、インターネット上に流せるようにした信号のことです。IP電話には、050等の電話番号を持つものと、Line電話やViber、Skypeの様に電話番号を持たない物があります。

IP電話を導入する最大のメリット

IP電話を導入するメリットは、ズバリ電話代が安くなることです。基本IP電話は無料で使う事ができるので、電話代がなくなります。

但し、こちらがIP電話であったとしても、相手が従来の電話を使用して通話する場合は、IP電話も有料になります。なぜならIP電話を従来の電話と接続する為には電話番号が必要で、この電話番号を維持する費用が発生する為です。

本支店間の内線電話導入で電話代が無料に

本社と支店の間だけでIP電話を導入し、電話代を下げたいと考える企業は多いことでしょう。

このときに、本支店間がVPNと言われる接続方式で、本社と支店のLANが仮想的に繋がれている場合、そのままVPN内に音声パケットを通す事ができます。つまり、VPN接続をしている拠点間であれば、IP電話で無料通話がし放題だということです。

VPNとは「Virtual Private Network」の略で、インターネット回線を利用した本支店間があたかも自社専用のLAN回線でつながれているようなネットワーク環境を言います。

本社と支店のLANをVPNで接続したい場合は、VPNの導入が可能なルーターを設置し、特別な設定する必要があります。その場合は、当社のようなVPN設定業者にお任せください。

海外との電話の電話代節約

IP電話は、上記の様にインターネット上を自由に音声パケットが飛び交うわけですから、基本的には世界中どこでも使えるわけです。

これを利用して、今まで国際電話を多く利用していた企業が、その代わりに海外へ音声パケットを飛ばせば、国際電話を無料で利用できます。それにより、海外にコールセンターや支店営業所を持つ企業様の場合、そこと日本の拠点をVPN接続し、IP電話を使って内線接続のように通話ができてしまいます。

接続する国によりいろいろな制約がありますが、基本的にはVPNまたはクラウドPBXにて内線化は実現することができます。

VPNを利用して海外電話を内線化するのは、本支店間のLANを内線化する方法と同じです。相手先が国内か、海外かの違いです。

後者のクラウドPBXとは、インターネット環境に構築された交換機です。従来の電話番号の代わりにIPアドレスを利用し、海外又は国内の相手を呼び出す仕組みです。

持ち歩く内線電話としての利用

同じ様にクラウドPBXを利用して、会社の電話が鳴ったときに、その電話をスマホに電話を着信させることができます。当社の実績では海外でも着信させることができました。

会社で着信した電話は、クラウドPBXを利用してスマホのIPアドレスを呼び出して、会社の固定電話に着信した電話(通話)をスマホのアプリで受信させる方法です。

この場合、スマホのアプリで電話を受取ったとしても、相手先に固定電話の電話番号が表示されます。

在宅勤務への利用

持ち歩く内線電話ができるということは、その仕組みさえ構築してしまえば、そのまま在宅勤務で利用することができます。つまり会社の電話を自宅で受ける事ができるということです。

また、スマホアプリを利用して外線発信を行えば、相手に表示される電話番号は会社の電話番号が表示されるので個人や自宅の電話番号を客先に知らせずに通話が可能となります。

休日でも会社で仕事の電話を受けたいときもあると思います。そういった場合でも、会社に居ることなく、自宅で会社の電話が受けられるようになるので、とても便利です。

IP電話を支える技術やIP電話の契約

このように大変便利なIP電話ですが、複合の技術や契約で成り立っています。上述したようなIP電話の導入に必要な技術や契約を説明いたしましょう。

VPN敷設の技術

本社と支店の間など、拠点間に複数の電話回線を引く場合、例えば3本や4本の内線を引く場合は、VPN敷設がお勧めです。拠点間をあたかも専用線で結んでいるかの様に使えますので通信が安定いたします。

VPN接続は、専用のVPNルーターを使用して、電話回線会社またはインターネットVPNを構築して敷設します。インターネットVPNを利用すると、毎月の費用が余分にかからないので、中小企業にはお勧めです。

電話回線会社(NTTやCTC、CATV会社等)にVPN構築を頼むと、毎月のインターネット使用料金が余分にかかるので、ご注意ください。VPN構築は、当社のような業者に依頼することが、コスト削減のコツです。

音声のパケット変換の技術

Voip-Gateway(VoIP-GW)の装置

通常の電話はアナログで音声が伝えられます。このデータをインターネットにパケットとして送れるようにする装置が必要です。その装置のことを、「Voip-Gateway(VoIP-GW)」と言います。

VoIPとは、Voice over Internet Protocolの略で、電話の音声をインターネット用のデータに変換したり、インターネット回線を用いてそのデータを送受信する技術のことです。

ちょっと古い写真ですが挿絵をご覧ください。Voip-Gatewayの装置は、インターネットのモデムのような形状をしています。

この装置の背面には、電話に接続する端子と、LANに接続する端子があり、それぞれ電話やLANに接続します。

セッション構築の技術

SIPサーバー

IP電話では、生成された音声パケットを目的の場所に届けるためには、インターネット環境の中で1つのみとなる相手を見つけないといけません。

相手との通話の通り道のことを、セッションと言います。

拠点間のVPNの場合は相手のローカルIPアドレス、クラウドPBXの場合はインターネット上で制御しているPBXとやり取りし、スマホの接続ネットワークアドレスを見つけ出します。そこで相手とセッションの初期化、維持、終了をコントロールして音声パケットを届けます。この役割を担うサーバーのことを、SIPサーバー(シップサーバー)と言います。

SIPサーバーは、パソコンのような形状ではなく、写真のように基盤です。SIPサーバーの基盤は、電話の主装置に組み込まれます。写真のLANケーブルが出ている基盤がそうです。

クラウドPBXの契約

クラウドPBXの契約をすると、インターネット上のクラウドPBX内に自社専用のコインロッカーのようなものが作られます。このコインロッカーに登録したい「スマホ1,スマホ2、スマホ3・・・」と登録していきます。

登録されたスマホは、専用ソフトにて位置が変わる毎にスマホのIPアドレスが変わるので、このコインロッカーに対しIPアドレスを報告します。会社内に電話の着信が入る、又は社内からスマホ内線を呼び出すと、このスマホのIPアドレスに対しSIPサーバーが音声パケットを送り電話がつながります。

このクラウド上のPBXのコインロッカーを維持する為に、スマホの登録台数に応じ年間数千円の維持管理費がかかります。

IP電話の具体的な導入方法

この様に大変便利なIP電話ですが、具体的に導入しようとすると、個々の機器を上手に連携させる事が重要です。

  • 先ずは自社が何をしたいのか?(直面している問題はなにか?)
  • 次に現状の自社のネットワーク状況はどうなっているか?拠点間のVPNは敷設済みかこれからVPNを敷設するのか?、そもそもクラウドPBXですべてが事足りるのか?
  • 構築にかけられる時間や費用の問題
IP電話の方式の検討

これらを総合的に判断して、現在自社で直面している問題を解決できるかどうかが導入のカギとなることでしょう。

IP電話を導入するときに、自分で汎用のPCやリナックスのサーバーを構築し、IP電話網を導入することも技術的には可能ですが、現実的ではありません。NECや岩崎通信、ナカヨさんとかのビジネスフォンで構築していくのが費用や時間を節約することになると思います。

IP電話で拠点間内線運用や在宅勤務運用をお考えの方は、お気軽にOpifexにご連絡ください。当社では、VPN構築やIP電話の導入を代行するだけでなく、運用のアドバイスやご支援もいたします。

豊富な導入事例の中から、お客様にとって最適のご提案をさせて頂きます。

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